ここでのポイントは、どんなテーマの問題でも、自分の得意なトピックに持っていけるようにすることです。それぞれのトピックで、具体的なやり方を書いていきますので、見てみてください。
経済の話題に持っていこう!
経済に関する話題は、どんなテーマの問題でも大抵持っていける、いわばオールマイティートピックです。経済に関する知識がなくても全く問題ありません。ですから、食わず嫌いせずにチャレンジしてみましょう。
国全体は経済成長するだろうか?
better economic performance
これは、経済を構成する要素が上向きであることを表します。経済を構成する要素としては、人々が物やサービスを買うことで発生する消費(consumption)や、会社が労働者を雇う雇用(employment)があげられます。
消費が増えるのはどんなときでしょうか。例えば、世帯の収入(household income)が増加したら、伴って消費が増えるでしょう。消費が増えると、会社はより多くの製品を作りたいので、働き手を増やしますね。そうすると、より多くの雇用が生まれます。
これは例の1つですが、こんな感じで考えていくと無数にアイデアが生み出されます。そうすれば、エッセイにおいてネタに困ることはありません。
むしろ失業者が増えるなら、失業率の増加(increase in unemployment rate)とすることができます。
economic growth / economic deterioration(経済成長/経済縮小)
こちらは先ほどと少し似ていますが、より経済成長に強いニュアンスをおいた単語です。前の話題の結果として、経済成長に繋がる、などと書くことができます。例文を書いてみました。
As a result, there will be an increase in consumption, which leads to economic growth and benefits the country overall.
(結果として、消費が増加することで経済成長に繋がり、国全体に利益をもたらす)
このようにサラッとエッセイに含めることが出来る優れものです。反対に、経済縮小はeconomic deteriorationと表せます。
improvement in infrastructure(インフラの改善)
ここでインフラストラクチャー(infrastructure)は道路や公共交通機関など、私たちの足となるものたちに絞ると分かりやすいです。このトピックは発展途上国について書く際にも役立ちます。
インフラの充実は更に、工場などの誘致に繋がります。また、人々がより遠い場所まで働きに出られるので雇用機会が増えるかもしれません。このように、交通の便が良くなることは経済に大きくプラスになります。
会社の利益は上がる?
larger profit for companies (会社の利益の増加)
英検の問題などではよく「会社は・・・をするべきかどうか書きなさい」などという問題があります。こういった問題に答えるためには、それを実行することで会社にとってどんな利益があるかを記述する必要がありますよね。
例えば「会社はもっと労働者の賃金を上げるべきだ!」と書きたいなら、それが会社にどんな益をもたらすのかを書くことが重要です。特にメリットがないなら、会社側は「ならやらなくていいか」となってしまい、説得力がありません。
多くの会社にとっての一番のメリットは「会社の利益が上がること」です。あることをすると利益が上がるから、あなた達にとってメリットだよ、とできると説得力のあるエッセイに仕上がります。
では、どうしたら利益が上がるでしょうか?以下にいくつか例を上げますが、この他にもたくさんのシチュエーションがありますから考えてみましょう。
research and development(研究開発)
日本でもR&Dなどと呼ばれるこの用語。研究開発を指しています。会社がこれを行うメリットはいくつかあります。
基本は、会社が得た利益を使ってこれらに投資(invest)して更なる利益を得て、そしてまた投資…というサイクルです。使い方によってはエッセイにも組み込むことができます。
労働者の生産性は上がるか?
increase / decrease in productivity(生産性の向上/低下)
労働者の生産性とは、時間当たりに生産できる量のことをいいます。「生産性が高い」とは、同じ時間の仕事でより多くを生産できる・タスクをこなせる状態です。
例えば、パソコンが最新のモデルに代わったら仕事は前よりもサクサク進んだりしますよね。これは生産性を上げて、会社全体の生産性向上に繋がります。結果的には、利益が向上するのです。
では、生産性が下がるのはどんなときでしょうか。例えば、労働者が十分な睡眠を取れていなかったら、集中力が低下して前よりも仕事に時間がかかるかもしれません。または、給料が下がってやる気が低下することで、ササっと仕事をやろうとしなくなるかもしれません。これは会社にとってもダメージですね。
output(生産量)
製造業なら、作った商品の数。日ごとの生産量はdaily outputとすることができます。先ほどの「生産性」は、労働者一人当たりの生産量といえます。
単純に言えば、生産量が上がるほど会社に利益がもたらされます。もちろん、生産したものすべてが売れるという前提ですが、いかにコストを抑えたまま生産を増やせるかが、会社の悩みどころなのです。
生産の増加はincrease in outputと表せます。
社会問題にどう関わるか考えよう!
経済の話題とともに使いやすいのは、社会問題に関連させることです。こちらのほうが、より私たちの生活に近いものも多く書きやすいと感じるかもしれません。ちなみに社会はsociety、社会問題はsocial problemといいます。
治安はどう変わる?
crime rate(犯罪率)
犯罪率が増加するのは、社会での格差が大きく広がったときだと言われます。
例えば、お金持ちがさらに収入を増やす一方で路上で生活する人が増えたら、社会が暗い感じになります。この時、犯罪を起こす動機が高まるようです。
terrorism(テロリズム)
テロも深刻な問題の1つです。各地で紛争などが悪化すると、テロへの不安も高まりますよね。さらには、政府が一部の集団に対して不平等な政策を始めることも、テロに繋がる可能性を高めます。
反対に、どんなことがテロ対策になるでしょうか。例えば、警察などが個人のメッセージのやり取りを閲覧できるようになったら、プライバシーの侵害が懸念されますが、テロ対策には有効と思う人もいるでしょう。

環境問題は改善する?悪化する?
the environment (環境)
環境問題も、かなり使いやすいトピックの1つです。社会活動の多くは環境汚染の問題を抱えていますから、何かのディスアドバンテージが思いつかない際に環境問題が使えます。最初に「これは環境に悪い」と示してから、具体例を挙げると有効な使い方ができます。
反対に、環境問題が改善されるケースもあります。新たな提案が、前の選択肢よりもエコフレンドリーなものであるなら、ぜひそれをエッセイに入れてみましょう。
pollution(公害)
pollution(公害)は、工場などが有害物質を空気中や水中に発することで起きます。air pollution(大気汚染)は、人々にぜんそくなどの病気を増やすもとになるので、社会としては大きな問題です。医療費もかさみますね。もしこれを会社が自らの利益のためだけに行っているのならば、規制(regulation)が望まれます。
endangered species (絶滅危惧種)
環境破壊によって住む場所を失った動物たちが、次第に数を減らしていきます。森林伐採(deforestation)や水質汚染など、絶滅危惧種を増やす原因は様々ですから、多様なエッセイにおいて使うことのできるトピックです。
平等の観点からみたらどうか?
equality (平等)
ひとえに平等(equality)といっても、いろんな観点からの「平等」があります。以下に主な例を挙げました。
政府の政策や新たなアイデアが、これらにどんな影響を及ぼすでしょうか?
例えば、累進課税制(progressive taxation)(収入が多くなれば多くなるほど、税率を上げるシステム)の導入は収入格差をなくしていきます。女性の社会進出は、男女平等に繋がりますね。そのようにして、どんな効果があるかを考えてみましょう。
いかがでしたか?もし英作文の内容のネタに詰まったら、ぜひ参考にしてみてください。より内容の濃いものが出来上がる助けになれば幸いです!
IELTSや英検には、英作文問題がありますが、対策中に「もうネタ切れ…」「何を書いたらいいか分からない…」となってしまうことはありませんか?
筆者も英検やIELTS受験を志す生徒に英語を教えた経験がありますが、英作文の授業で一番多い質問は、「何を書いたらいいかわかりません」です。
これはつまり、英語はまったく関係なく、ただ頭の中のトピックの引き出しに入っている量が少ないだけのことです。この手の質問をする人は、日本語で同じ問題を解いても何を書いていいか分からないことがほとんどです。英語力を問われる試験で、英語以前のところでつっかかってしまうのはもったいない!今回は、頭の中にストックしてほしいトピックを集めました。