イギリスのみならず、多くの海外大学・大学院において英語力の証明のために使われるIELTS。必要なスコアを取得するために勉強中の方も多いのでは?
今回は、IELTSリーディングセクションにて2回連続スコア9.0を獲得している筆者が攻略法をご紹介します!参考になれば幸いです。
リーディングセクションの概要
テスト形式は以下のようになっています。
長文の大問が3つで1時間の試験時間なので、長文1つに20分×3問というかたちで解いていくのがベストです。
大問はそれぞれ独立した長文が出題されます。テーマは様々ですが学問的な内容を扱ったものが多いです。新聞や雑誌からの抜粋もあります。私が受けた試験では蜂の生態に関する文がありました。
リーディングでどれくらい取れるかが鍵!
IELTSの他セクション(リスニング、ライティング、スピーキング)に比べて、リーディングは日本人英語学習者にとって一番ハードルの低いセクションでしょう。インプットであるリーディングとリスニングは、今までの経験量がライティング・スピーキングに比べ多く比較的とっつきやすいかと思います。
実際の傾向としてもリーディング・リスニングのスコアがその他よりも少し高くなるのが一般的です。したがって、リーディングでどのくらい取れるかは総合スコアに大きな影響を与える、といえるでしょう。
対策のポイント
問題形式に慣れるべし!
IELTSリーディングで出題される問題の形式はほとんど定型化しています。この形式をきちんと理解し準備してから試験に臨むだけでもスコアが変化するはずです。
5種類の問題形式
1.選択肢問題
まずは基本の選択肢問題です。問題に対して最も合った解答を選択肢から選びます。選択肢は4~5つが基本で、1つだけでなく複数を選択する問題も出題されます。
問題は必ずしも「?」で終わる文ではなく、ものによっては”because”などで文が終わり、それに続く内容として正しいものを選ぶ問題などもあります。
2.正誤問題
長文の内容に関する文の正誤を答える問題です。問題文は通常1~2文であり、解答はYES,NO,NOT GIVENのうちどれかを使います。NOT GIVENは長文中で記述のない文に使いますが、少し難易度が高い選択肢です。
コツは、「長文中に書いてないことを推測しない」ということです。文中で内容に合う意味合いの記述があっても、はっきり「こうだ」と言わない限り、筆者は言っていないことになります。「筆者はこう思っているだろう」と推測でYES,NOとせず「書いてないものは分からない」というスタンスでいきましょう。
3.短文記述問題
これは問題に対して長文中から語を抜き出して答える問題です。多くは文中の名詞・固有名詞が答えになっています。一語のみとの指定があるものから、複数語で記述できる問題まであります。
4.分類問題
これは様々な種類がありますが、多いのは段落ごとのタイトルを選ぶ問題です。選択肢に短いタイトルが並んでいて、長文の段落1つ1つにそのタイトルを当てはめていきます。長文一通りを読み返す必要があるので時間がかかりますし、似たような内容の段落のタイトル選びで悩んだりする結構ヘビーな問題です。
その他の分類問題で多いのは、長文中で出てくる複数の単語に関する説明文が出され、どれがどの単語の説明か分類していく問題です。単語の意味を長文を読んで理解する力と、それぞれの単語の定義をきちんと分けて考えられる能力が問われます。
5.穴埋め問題
短文記述問題に似ています。短いパッセージ(多くは長文の要約)の一部が穴あきになっており、長文中の単語を使ってその穴を埋める問題です。単語を探す前に、まず「どんな種類の、どんな意味の」単語を探すべきなのかをクリアにしておきましょう。そうでないと、探しているうちに自分を見失います。(笑)
1問20分ルールを守るべし!
大問が3つで合計60分だから1問20分…単純ですが、これをしっかり守りましょう!!
1問目で集中しすぎて気がついたら30分使っていた…という経験はありませんか?大問2、3と解く時間が短くなってしまい、結局最後まで問題が解けないのは、非常にもったいないです。どの大問にも必ず「点を取れる問題」があるのにも関わらず、時間がないせいで簡単な問題も正解できなくなってしまうのはスコアダウンに繋がります。
では、時間内に問題が解けない原因はなんでしょうか??
量を読み込もう
問題を読むスピードが遅いとき、一番の対策はたくさん読むことです。これに尽きる。IELTS対策の場合は、特に小難しい文章をたくさん読みましょう。New Scientistのような科学系の記事のあるものは特におすすめです。
大事なところはマークしておこう
最初に長文を読んで、問題を解くときに「あ!長文あの辺に正解ぽい文があったな!」と気がついても、長文から探している部分が見つからない…となってしまうのも、大きなタイムロスですよね。この時間は、自分の読解スピードも英語力も使わない、ただ記憶を辿って文を探している、一番もったいない時間です。
この時間を最小限に抑えるためにも、大事な箇所にマークをするのを忘れないようにしましょう。また、大事な箇所を分類して別々のマークをつけておくとさらに効率よく問題が解けます。例えば、筆者は長文を読むときはこんな感じでマークを使い分けています:
などなど…自分が分かりやすいマークでこのようにルールを作り、毎回長文問題を解くときにそのルールにのっとってやってみましょう。そのうち考えずともすらっとマークすることができるようになります。
20分を超えたらとにかくストップ
一番最後の問題など、難しいけれどもう少し考えたら分かりそう、、と思って粘るときがあるかと思いますが、それでも20分を過ぎたら潔く次の問題に移りましょう。
最後まで解き終わって時間が余れば戻ってこればいいですし、何より後の問題に割ける時間が20分を切ってしまうとなかなかきついです。筆者の経験上、なんだかんだで最後まで終わって分からない問題に戻って解答できたことはないです。IELTSでは、そのくらい極限の量の長文が出されているので、20分ルールは厳しく守っていきましょう。
反対に、20分以内に1大問解き終わったら、、ルンルンで次に行きましょう♪
スコアアップのための勉強法
20分で問題を解ききる練習のために、18分くらいにタイマーをセットして長文を1問ずつ解きましょう。最初は解ききるには程遠いかもしれませんが、時間感覚をつかむために18分サイクルで練習していきましょう。
IELTSリーディングの問題形式はユニークなので、できれば他試験の問題ではなくIELTSリーディングの問題を解きます。18分で区切り、丸つけと見直しに時間を割きましょう。分からない単語も18分が終わってから調べて勉強するようにします。そうすることで、本番で知らない単語が出た際の対策になります。
苦手な問題形式を知って自己分析
18分サイクルを続けるうちにどの形式の問題を間違えやすいかが見えてきます。例えば分類問題で正答率が低いなら、分類問題のみを解く練習をするのもアリでしょう。
また、試験形式で問題を解く際、自分の苦手な形式でつまずいたら次の問題に潔く飛ぶのがベストです。特異な問題により時間を割いて、堅実にスコアを上げていきましょう。
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